色々鑑賞録
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悪名
勝新太郎、田宮二郎主演の大映人気シリーズ第一弾。
お人好しだが義理人情に熱い男が、
女郎の足抜けを手助けしてヤクザと大騒動になるというお話。
華やかな東映ヤクザ映画に比べると地味な内容だが、
何と言っても主演の2人が嵌り役で実に活き活き描かれている。
相手役の女優さんたちも綺麗に華を添えており、大映スタッフによる画作りも実に美しい。
話の筋より、キャラクターの描写で楽しめる作品。

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allcinema
MovieWalker
映画評index

<作品データ>
脚本:依田義賢
監督:田中徳三
撮影:宮川一夫
公開:昭和36年(1961年)
配給:大映

<出演>
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朝吉:勝新太郎

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お千代:中田康子

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琴糸:水谷良重

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吉岡組長:山茶花究

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モートルの貞:田宮二郎

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お絹:中村玉緒

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お照:藤原礼子

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おしげ:阿井美千子

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シルクハットの親分:永田靖

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麻生イト:浪花千栄子

<ストーリー>
大阪河内の大百姓の息子・朝吉(勝新太郎)は、仲間と闘鶏に興じるのが何よりの楽しみだった。
と言っても、朝吉たちに闘鶏用の軍鶏を飼う余裕はない。
近所の農家から軍鶏を盗んで、それを闘わせて勝った負けたを賭けるのだ。
これが主人にバレてしまい、朝吉は大目玉を食ってしまった。
朝吉は軍鶏を抱えて農家に謝りに行った。
応対に出て来た婦人・お千代(中田康子)は、
悄気返る朝吉を見て笑って許してくれるのだった。

村祭りの日、朝吉はお千代と再会した。
朝吉が挨拶すると、お千代は朝吉の手を引いて人混みから連れ出した。
人気のない納屋にやって来ると、お千代は干し藁の上に横になった。
朝吉が戸惑っていると、お千代は微笑んで囁いた。
「分かってるくせに」
祭りの日は無礼講だ。
二人きりになれば、することは一つしかない。
朝吉は誘われるままにお千代と恋仲になってゆくのだった。

以来、朝吉は暇を見つけてはお千代に会いに行くようになった。
いつものように茶屋の二階で一時を過ごした後、
お千代は朝吉に告白した。
何と、お千代は人妻だという。
その上、朝吉の子供を身籠ってしまったのだという。
このままでは困るので、一緒に駆け落ちして欲しい。
お千代は猫撫声で朝吉に訴えた。
こうなると乗りかかった船だ。
何処までも行くしかない。
朝吉は乗せられるままに、お千代との駆け落ちに付き合う羽目になるのだった。

朝吉とお千代は、伝手を頼って温泉旅館に住み着くことになった。
お千代は芸者になり、御座敷で客の接待に追われる毎日が始まった。
ところがどうも様子が変だ。
身籠ったと言っていた筈のお千代のお腹がちっとも膨らんで来ないのだ。
騙された。
朝吉は漸くそれに気付くと、温泉旅館を飛び出して行くのだった。

故郷に戻った朝吉は、仲間たちと再会して憂晴らしのために遊郭へと繰り出した。
飲んで騒いで何もかも忘れてしまおう。
御座敷が盛り上がる中、1人浮かない表情の女郎がいた。
気になった朝吉は、女郎に話し掛けてみた。
その女郎の名は、琴糸(水谷良重)といった。
身の上を訊いてみると、父の借金のカタに売られて来たばかりなのだという。
助けてやりたいところだが、朝吉に見受け料が払えるはずもない。
早いところ借金が返せるといいねと、琴糸を慰めるしかなかった。

遊郭で一夜を明かした朝吉は、翌朝仲間に叩き起こされた。
仲間の1人が騒ぎを起こして、近隣一帯を取り仕切る吉岡組が激怒しているという。
朝吉は、仲間の代表として吉岡組の組長に詫びを入れに行った。
吉岡組長(山茶花究)は、臆せず乗り込んで来た朝吉の気っ風が気に入ったらしい。
揉め事はチャラにするから、俺の子分にならないかと誘いを掛けて来た。
朝吉は博打打ちで女好きだが、弱い者いじめをするヤクザは大嫌いだった。
なるつもりはなかったが、誘いを断ると八つ当りで他の子分が殴り飛ばされてしまう。
朝吉は「客人」の名目で吉岡組の誘いを受けることにした。
朝吉の世話係には、吉岡組の舎弟・モートルの貞(田宮二郎)が充てがわれた。

貞は、朝吉が博打打ちだと知ると持て成しだと賭場に案内した。
そこで大勝負を打って小金を作ると、朝吉は遊郭に引き返した。
昨日の女郎・琴糸に会うためだ。
琴糸は、また会いに来てくれたと朝吉の訪問を喜んだ。
もうこんな暮しは嫌だ。
連れて逃げて欲しい。
琴糸はそう言って朝吉に泣付いた。
朝吉は少し前に女に騙されたばかりだ。
にも関わらず、頼られると断れない性分だった。
仕方なく、朝吉は琴糸を連れて遊郭を逃げ出すのだった。

これを知った吉岡組長は狼狽えた。
借金のカタである女郎の足抜けを手伝ったりしたら、
対立する松島一家が黙ってはいない。
吉岡組長は、迎え入れたばかりの朝吉をさっさと追い出してしまった。
これに憤慨したのが貞だった。
少し同行しただけだが、朝吉の男気の良さには惚れ込んでいた。
それに引き換え、吉岡組長の何とだらしないことか。
やばい相手とは衝突したくないと慌てふためく割に、子分には居丈高に威張り散らす。
いい加減愛想を尽かした貞は、吉岡組を飛び出して朝吉に付いて行くことにするのだった。

朝吉と貞は、琴糸を預けておいた家に引き取りに出向いた。
応対に出て来た娘たち・お絹(中村玉緒)とお照(藤原礼子)によると、
琴糸は故郷へ帰って行ったのでもう大丈夫だという。
一応安心した朝吉と貞は、お絹とお照の勤めているというすき焼き屋で打ち上げすることにした。
席上、貞が仁義を切ろうとすると朝吉は嫌がった。
「仲良しの兄弟でええやないか、な?」
朝吉にそう言われて手を握られると、貞の顔が綻んだ。
やっぱり俺の見込んだ通りだ。
貞は増々朝吉に惚れ込んで、一生この人に付いて行こうと心に決めるのだった。

その夜、朝吉はお絹を、貞はお照を連れて旅館に泊まり込んだ。
一風呂浴びた朝吉がお絹に抱き付くと、
お絹は紙と筆を差し出した。
「一冊入れて欲しいわ。そやないと嫌。
あなたを一生の妻にします。書いて」
朝吉が言われるままに筆を入れると、お絹はやっと納得して朝吉と抱き合うのだった。

翌朝、朝吉と貞の元に吉岡組が松島一家に襲われたという報せが入った。
松島一家は琴糸の身柄も抑えて、朝吉を探して息巻いているという。
一連の騒動は、元はと言えば全て朝吉から始まったことだ。
責任を感じた朝吉は、琴糸が売り飛ばされたという瀬戸内海・因島に乗り込むことを決意した。

貞と共に因島にやって来た朝吉は、まずは聞込みして島の勢力関係を調べてみた。
シルクハットの親分(永田靖)と呼ばれる男が、この島の顔役らしい。
こいつと話しが付けば何の問題もないが、そう容易くはいかないだろう。
遊郭から琴糸を連れ出すしかない。
因島は周りを海に囲まれている。
ここから逃げ出すには、舟の手配が必要だ。
増して、女郎を連れて逃げたとなると遊郭を取り仕切るヤクザが大挙して追い掛けて来る。
朝吉は用心のために貞とは別宿を取り、
女将・おしげ(阿井美千子)に頼んで漁師の舟を手配した。
決行の夜、貞は客を装って遊郭に乗り込んで琴糸を連れ出した。
朝吉と合流し、手配しておいた舟に乗り込むと一行は沖に漕ぎだした。
ところが、暫く漕ぎ出したところで逆潮に呑まれて舟は立ち往生になってしまった。
手漕ぎの舟なので、とてもじゃないが本土に辿り着けそうにない。
一行は諦めて島の宿に戻るしかなかった。

間もなく、居所が知れて宿に親分たちが押掛けて来た。
覚悟を決めた朝吉が拳銃を抜くと、宿の大主・麻生イト(浪花千栄子)が一同を諌めた。
宿で刃傷沙汰を起こしたら客が寄り付かなくなってしまう。
イトに啖呵を切られた親分は、ここは譲って引き返すことにした。
朝吉たちの身柄は、当分イトが預かることになった。

朝吉がイトに事情を打ち明けると、
イトは1週間の猶予をやるから話を付けて来なさいと一同を開放した。
最後にイトは念押しした。
「約束に背いたらただ置かないよ。
あたしはね、シルクハットの父ちゃんとはちょっとばかり訳が違う。
子分も2千人からいるんだからね」

こうして朝吉、貞、琴糸の3人は因島を出て大阪に戻った。
例のすき焼き屋に入って、さてどうしたものかと思案に暮れていると、
女給のお絹がやって来て接客を始めた。
お絹は琴糸を見て挨拶した。
「初めてお目に掛かります。
わて、この人の家内のお絹で御座います」
琴糸はギクリとこれに驚いた。
朝吉と一緒になれる。
そう思って今まで付いて来たのだ。
まさか、朝吉に妻がいるなど思ってもみなかった。
琴糸は朝吉と二人になると、途端に泣き出した。
「あんまりです。あんな人がいるなんて。
あたし、何のために苦労して逃げて来たのか判らない。
判りません」
こう言われると、朝吉も返す言葉がなかった。
琴糸が慕ってくれているのは分かっていたが、
お絹という女房がいることはつい言いそびれていた。
朝吉は琴糸を何とか宥めて、東京に出てやり直すよう説得した。
ひとしきり泣いた後、琴糸は漸く吹っ切れたのか駅へと歩いて行った。
朝吉は最後に琴糸に声を掛けた。
「お糸はん、幸せに暮らすんやで。気を強う持ってな」

さて、琴糸を送り出してしまえば朝吉には大仕事が待っている。
因島に戻って、イトに詫びを入れねばならない。
朝吉は、イトとの約束を破って琴糸を逃してしまったのだ。
朝吉はイトに頭を下げて詫びを入れたが、
はいそうですかとこれで納得してくれる筈もなかった。
「それでは約束が違うやないか。
ワシ等の約束事はどういうことか、知ってるだろうな?
この麻生イトに楯突くつもりで戻って来たのか?
女やと思って見縊ったな。
ワシに逆ろうた人間はどういうことになるか、お前はんなら覚悟は出来てる筈や。
さ、ワシについて表へ来い!」
イトは朝吉を海岸へ連れ出した。
「さ、そこへなおれ。
血反吐吐くまでこのステッキを受けるのじゃ」
朝吉が正座すると、イトは朝吉をステッキで殴り付けた。
朝吉は歯を食いしばってそれに耐えた。
殴られても殴られても朝吉は音を上げなかった。
暫く殴り続けた後、イトはステッキをポイと朝吉に投げ捨てた。
「ワシ、お前に負けた。
今にええ男になるやろ。
名も売れる男になるで。
起きられたらな、このステッキに縋って帰れ」
イトはこう言い捨てて海岸から立ち去っていった。
傷だらけになった朝吉は、ステッキをへし折って呟いた。
「これで借りは返したで。
名が売れるか。
そんなもん、どうせ何にもならん悪名やないけ。
ワイは勝ったんやで…ワイは」
朝吉は立ち上がることも出来ず、海岸にひっくり返っていた。
足元には、冷たい波が打ち寄せていた。

勝新太郎、田宮二郎:「悪名」 [KBS京都] 2013年12月04日 20時00分00秒(水曜日)

<勝新太郎:関連作品>

テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

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