色々鑑賞録
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アリエスの乙女たち:20話
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20話「召しませ我が命」脚本:長野洋

<出演>
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水穂薫:南野陽子

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久保恵美子:佐倉しおり

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結城司:松村雄基

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磯崎高志:石橋保

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結城敬子:相楽ハル子

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大下直樹:宅麻伸

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長谷川千草:藤代美奈子

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敬子の両親:平泉成、結城美栄子

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結城小百合:大場久美子

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長谷川欣吾:高橋昌也

<ストーリー>
久保夫妻は、福島へ旅立った。
それを見送った娘・久保恵美子(佐倉しおり)と恋人・磯崎高志(石橋保)、
それにもう1人の娘・水穂薫(南野陽子)は、改めて3人で会食した。
恵美子は未だ自分を責めている様子だ。
父を左遷に追いやったのは自分のせいだと。
落ち込む恵美子を見て、薫は再度発破を掛けた。
「恵美子さん、この間も言ったでしょ。
人を愛するってことは大きな犠牲が付き纏うものだって。
あなた方は愛し合って一緒になったんでしょ?
その為にお父さまが辛い立場に立たされたとしても、耐えるしか無いのよ。
周りの人を気にする余り、自分達の愛まで見失っては何もならないわ。
今あなたに出来る最大の親孝行は、
高志さんと立派な家庭を作ってパパとママを安心させることよ。そうでしょ?」
恵美子と高志は、コクンと頷いた。
納得して貰えたか。
してやったりと薫がちょっと笑みを浮かべると、今度は高志が薫に尋ね返した。
「水穂、そう言う君は一体どうなってるんだ?
君は今でも結城を愛している。そうだろ?結城も君を愛している。
なのに、君達は何故一緒になろうとしないんだ?」
問われた薫は、狼狽していた。
友達の恋には強気でも、自分のことにはてんで弱いのが薫だった。
司には奥さんと子供が居るからと言い訳すると、恵美子は反論した。
「おかしいわ。だって、薫さん人を傷付けても貫き通すのが本当の愛だって言ったじゃない。
私達に愛を貫き通せと言うんだったら、あなたにもそうあって欲しいわ」
薫は恵美子の気遣いに感謝しつつ、複雑な気持ちを吐露した。
「ありがとう。あなた方の気持ちはとっても嬉しいわ。
でも、私には私なりの愛し方がある。
司と私は、決して一緒になることはないと思う。
でも、私が一生を賭けて彼を愛し抜くことに変わりはないわ。
それが私の決めた愛の形なのよ」
恵美子は、中々納得してくれなかった。
「それじゃ、一生司さんを遠くから見つめているだけでいいっていうの?」
「それが私の愛よ」
「嘘。そんなの愛なんかじゃないわ」
「何ですって?!」
「だってそうじゃない。
それであなた本当に幸せなの?ただの自己満足じゃない」
「自己満足ですって?!
よくもそんな事が言えるわね。あなたに何が分かるって言うのよ?」
「ええ、判らないわ。
だってこのままじゃ、あなただけじゃなく司さんだって決して幸せだとは思えないわ」
お願い、薫さん。もう一度考え直して。
今司さんを救ってあげられるのはあなたしかいないのよ」

『恵美子と高志の言葉が、鋭く薫の胸に突き刺さっていた。
言われるまでもなく、泥沼の結婚生活に喘いでいる司に誰よりも心を痛めているのは薫自身であった。
自分が司に近付けば、結局司をより以上苦しめることになる。
愛する者の苦悩を知りつつどうすることも出来ない苛立ちが、薫の全身を駆け巡っていた』

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その頃、司の妻・結城敬子(相楽ハル子)も苦悩していた。
夫・結城司(松村雄基)と喧嘩して以来、敬子は実家に身を寄せていた。
別居状態になって、もうどの位になるだろう。
司は謝りに来てくれた。
今まで冷たくして悪かったと言ってくれた。
反省したから帰って来て欲しいと、実家に足を運んでくれた。
両親(平泉成、結城美栄子)からは、いい加減許してあげなさいと言われている。
それでも、敬子は中々帰る気になれなかった。
あの様子なら、司は優しくしてくれるだろう。
でも、それは上辺だけのことだ。
司の心は、今も薫にある。
帰ったら、またあの憂鬱な日々が始まる。
目の前に居る夫が、別の女のことばかり考えている。
それだけは、どうしても嫌だった。
それじゃ、どうすればいいの?
離婚した方がいいの?
でも、そうしたら司は薫に走るに違いない。
あの女に司を奪われる。
それも嫌、絶対に嫌。
敬子は出口のないトンネルで堂々巡りを続けていた。

『もし、薫が自分の立場だったらどうするのだろう?
失明した夫と乳飲み子を抱え、どん底の生活の中で、
それでも変わらぬ愛を貫き通すことが出来るのだろうか?
不意に敬子は、薫の本心を確かめたい衝動に駆られた』

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翌日、敬子は下校する薫を尾行してみた。
薫の足は、司の師である陶工・長谷川欣吾(高橋昌也)の工房へ向った。
陰で会ってたんだ。
2度と会わないって言ってたのに。
「あいつ、やっぱり」
敬子は、歯噛みしながら工房の中を伺った。
薫と長谷川の会話が聞こえて来た。
そこで交わされていたのは、意外な内容だった。
薫は、切々と長谷川にある頼み事をしていたのだ。

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「是非、もう一度陶芸の勉強をさせて頂きたいんです」
「薫さん、あんたは未だ分かっておらんようだな。
あんたがここへ来ることは決して司の為にはならんと」
「それはよく判っています。
ですから私、司さんが居ない時に伺います」
「何だと?」
「先生、私は私自身のために陶器を焼きたいのです。
昨夜、私は今の自分が司のために何が出来るのか考えてみました。
でも、答えはとうとう見つかりませんでした。
いいえ、私が彼にしてあげられることは何も無いという結論に達したんです。
でも、私は司を愛しています。
これだけは、敬子さんにどんなに嫉妬され非難されても永遠に変えようがありません。
だとしたら、今の私に出来ることは、
司が命を懸けて打ち込んでいる陶芸の世界に私自身も身を置くことしかありません。
私は、司の生き甲斐を私自身の生き甲斐として感じたいんです」
「君自身の生き甲斐?」
「そうです。それだけが彼を愛する私に出来るたった一つの道だと思うんです。
お願いします、先生の弟子にして下さい。
彼には、決して近付きません。声も掛けません。気配を感じさせる真似も致しません。
お願いします、私に生き甲斐を与えて下さい」

『敬子の胸に、暗い敗北感が渦巻いていた。
会うこともなく、気配を感じさせることさえないままに、
それでも司を愛し抜こうとする薫の決意の前に、
自分の独り善がりな愛がどれ程虚しいものだったのか、
嫌というほど思い知らされたのだ。
だが、敬子には未だ司を思い切るだけの決心は付いていなかった』

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工房からの帰り道、敬子は自分に言い聞かせた。
「もう一度だけやってみるわ。そうよ、もう一度だけ」
今度こそ、いい奥さんになろう。
敬子はそう決意して、司のアパートに向った。
そして、開口一番義姉・結城小百合(大場久美子)に頭を下げて謝った。
「長い間、留守にしていて済みませんでした。
勝手なことばかりして、本当に済みませんでした」
義姉は、複雑そうな表情を浮かべていた。
だが、追い返そうともしなかった。
招き入れられた敬子は、室内をざっと眺めてみた。
自分が不在の間、義姉はずっと赤ん坊の面倒を見ていてくれたらしい。
敬子は、義姉に促されて久し振りに我が子を抱いてみた。
すると、どういう訳だか赤ん坊は妙に敬子を嫌がった。
代って義姉が抱くと、すぐに安心して大人しくなってしまう。
子供にまで嫌われちゃったのかな。
敬子は、先行きの不安を覚えずにいられなかった。

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その頃、敬子の夫・司は河川敷の草むらに居た。
目は見えなくても、日を感じ、風を感じ、土を感じることが出来た。
ここは、司が子供の頃によく遊んだ場所だ。
物思いに耽っていると、誰かの声が聞こえた。
聞き覚えがある。
「エクボ?その声はエクボじゃないのか?」
司が呼掛けると、恵美子が挨拶を返した。
丁度ここを通り掛かったらしい。
司は恵美子に訊いてみた。
この辺りにどんな花が咲いているのか?
紫とピンクが混ざったようなのが赤詰草で、青い小さな花が露草だよと説明すると、
恵美子は随分詳しいのねと感心しきりだ。
司は、ずっと草花が好きだった。
誰に育てられた訳でもなく、誰にも気付かれずに終ってしまうかもしれない。
それでも一生懸命咲いている。
そんな草花が大好きだった。
草花の生命力や美しさを、自分の陶器に込められないか。
それが、司が今抱くささやかな夢だ。
司は、高志との仲はどうなのか恵美子に尋ねてみた。
恵美子は「ええまあ」とはにかんで答えた。
2人の仲は順調なようだ。
司が安心すると、不意に恵美子が尋ね返した。
「あなたは幸せなの?」
「え?」
「昨日薫さんに会ったわ。薫さんね、今でもあなたのことを……」
そこで話を打ち切ろうと司が立ち上がっても、
恵美子は止めようとしなかった。
「司さん!」
「薫と俺のことは放っとけ。お前は磯崎のことだけを考えていればいい」
「いいえ、私黙って見ていられないの。
だって、あなた達あんなに愛し合っているのに」
「エクボ、世の中にはな、愛し合っていても一緒になれない者だっているんだ」
「違うわ。少なくともあなたと薫さんは一緒になるのを怖がってるのよ」
「怖がってる?」
「そうよ。自分の気持ちに嘘を付いてるんだわ」
「エクボ……」
「違うと言い切れる?
このまま一生会うことがなくても、後悔しないと言い切る自信があるの?」

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司は工房へ出た。
恵美子の問掛けは、ずっと心に伸し掛っていた。
それでも、司にはどうすることも出来なかった。
今出来るのは、ただ陶芸に打ち込むことだけだ。
台の上で土を練り、轆轤を回し、窯で焼き上げる。
単調な毎日が延々と続く。
そんなある日、司は工房に覚えのない湯呑があることに気が付いた。
師・長谷川に尋ねてみると、外国人の新弟子による作だという。
指先で確かめてみると、表面に露草の模様が刻まれていた。
どうして露草を選んだのだろう?
司は、工房の片隅に露草を活けていたことがあった。
それをモチーフに描いたのだろうか。

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母を失って以来、薫はマンションで1人暮しをしていた。
その日、薫は母の位牌の前に出来たての湯呑を供えた。
これは初めての作品だ。
陶工・長谷川の許可を得て、薫は毎日工房に通っていた。
そこで苦心して、やっと焼き上げたのがこの湯呑なのだ。
薫は母が好きだったワインを湯呑に注ぐと、口に含んで味を確かめてみた。
「うん。いける、いける」
妙な取り合わせだけど、ちょっとだけ幸せな気分になれた。
司と同じ工房で、同じように汗して陶芸に打ち込む。
そうすると、司といつでも一緒に居られる気がした。
そんな感慨に耽っていると、突然物凄い剣幕で司の妻・敬子が薫のマンションに怒鳴り込んで来た。
「司は何処?何処に隠したのよ?」
敬子は抱えていた赤ん坊をソファに放り出すと、戸惑う薫を尻目に家探しを始めた。
「司何処よ?居るのは分かってるのよ。出て来なさいよ」
一通り探し回って誰もいないことが分かると、漸く敬子は落ち着きを取り戻した。
一体どういうことなのか事情を訊いてみると、どうも司が家を出た切り帰って来ないらしい。
それで、薫の元にしけ込んだと誤解して乗り込んで来たという訳だ。
そうこうしているうちに、また赤ん坊が泣き出した。
すると、敬子は直ぐ様怒鳴り付けた。
「全く、よく泣く子ね!」
「赤ちゃんに当っても仕方がないでしょ」
「何よ、偉そうに。そんなに可愛いんだったらあげるわよ」
「何ですって?!」
「この子さえ居なければ、あたしはもっと自由になれるのよ。
愛も無いのに、愛し愛される振りをする暮しなんてもう真っ平よ。
私の一生は、こんな子供に縛られるためにあるんじゃないわ!」
言うだけ言うと、敬子は赤ん坊を置いて出て行ってしまった。
仕方なく、薫は鳴き声を上げる赤ん坊を抱えてあやし始めた。

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遅れて、薫のマンションに司の姉・小百合が訪ねて来た。
敬子が赤ん坊を置き去りにしたと知ると、小百合はすっかり呆れ果ててしまった。
「この子を置いたまま?本当に何て人でしょう」
小百合の話で、薫にも更に詳しい事情が呑み込めた。
司は、山中に土を採りに行くと称して出掛けたようだ。
目の見えない体で無謀極まりないが、前に行ったことがあると反対を押し切って出て行ったらしい。
それが待っても待っても帰らないので、こうして家族で大慌てしているのだ。
小百合はふと薫の湯呑に目を留めた。
「その湯呑……薫さん、もしかしてそれ、あなたが作ったんじゃ」
薫も長谷川の工房に通っている。
それを知ると、小百合は全ての謎が解けたと薫に説明した。
「司は知ってたんだわ。
司は目が不自由になってから、今まで以上に鋭い感覚で物事を見分けるようになっていたわ。
そうよ、あの子は例え顔を合わせなくてもあなたの存在に気付いていたに違いないわ。
司は、あなたに最高の土をプレゼントしたいと思ったんじゃないかしら」
「それじゃ、司さんは私のために?」

『薫の心に、激しい後悔の念が噴き上げていた。
もし、司の身に異変が起きたら、その責任は全て自分にあるのだ』

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司が山中で遭難したという報せは、瞬く間に関係者一同に知らされた。
急を聞いた師・長谷川、旧友・高志、それに薫は、司が消息を絶ったという件の山へ駆け付けた。
地元消防団も駆り出された救助隊が組織されると、一同は広大な山中を捜し回った。
「おお~い!何処だ~!結城~!」
無人の山林に、声だけが虚しく轟いた。
しかし、歩きに歩いて捜し回っても司の行方は杳として知れなかった。
何の手掛りも得られぬまま、ただ時間だけが過ぎてゆく。
とうとう、完全に日が落ちてしまった。
二次災害防止のため、その日の捜索は一旦打ち切られた。
救助隊は山小屋に荷物を降ろして暖を取り始めた。
それを尻目に、薫は1人外へ出て夜空を見上げた。
そして、手を合わせて一心不乱に祈りを捧げた。
「神様、司の命をお守り下さい。
もし助けて下さったら、代りに私の命を差上げても悔いはありません。
司、生きていて。司」

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『薫の必死の願いも虚しく、司の命は最早風前の灯火であった』

ドラマ アリエスの乙女たち(第20話) [サンテレビ] 2014年02月12日 15時00分00秒(水曜日) (サンテレビ1)


<主題歌作曲:林哲司>

テーマ:ドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

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