色々鑑賞録
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ホワイト・オランダー
アリソン・ローマン主演のヒューマンドラマ。

母と離れて里親をたらい回しにされることになった少女が、
周囲と葛藤しながら自分の生き方を見つけてゆくというお話。

ヒロインの内面過程がじっくり描かれており、
淡々とした中に静かな力強さがある。
興行が振るわず一般の評価も高くないようだが、大変丁寧にドラマが仕上がっている。
女優陣の演技に見応えがあり、
劇中描かれるアメリカ社会の様相も興味深く見ていられる。
騒々しいアクションや、どぎつい表現に食傷気味の人にお勧めの作品。

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allcinema
MovieWalker
Cinema Topics Online
シネマトゥデイ

<作品データ>
脚本:メアリー・アグネス・ドナヒュー
監督:ピーター・コズミンスキー
公開:2002年
配給:ワーナー・ブラザーズ

<出演>
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アストリッド:アリソン・ローマン

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イングリッド:ミシェル・ファイファー

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スター:ロビン・ライト・ペン

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レイ:コール・ハウザー

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ポール:パトリック・フュジット

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クレア:レネー・ゼルウィガー

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マーク:ノア・ワイリー

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レナ:スヴェトラーナ・エフレモヴァ

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スーザン:カリ・ロチャ

<ストーリー>
15歳の少女アストリッド(アリソン・ローマン)にとって、
イングリッド(ミシェル・ファイファー)は自慢の母だった。
美人で、頭が切れ、自分の生き方を貫いている。
イングリッドは写真芸術で身を立て、女手ひとつで娘を育て上げた。
父を知らずに育ったアストリッドにとって、イングリッドは全ての手本だった。
アストリッドは、幼少期から審美眼を磨くよう言われて来た。
物をよく見て考えなさい。
美しさは力よ。
美しいものを感じ取る力と、それを表現する力を養いなさい。
そう教育されて来た。
その為、アストリッドは暇さえあればペンを握って精緻なスケッチを描いた。
周囲の人物や景色など何でも描いた。
将来は芸術で身を立てることが、アストリッドの夢だった。
その運命が、ある出来事を契機に大きく変わろうとしていた。

事の発端は、イングリッドが逮捕されたことだった。
イングリッドは、交際相手バリーを射殺した。
原因は、有り触れた痴情の縺れだ。
イングリッドには、懲役35年以上という事実上の終身刑が言い渡された。
未成年であるアストリッドは、
児童福祉局の斡旋で里親が世話されることになった。
アストリッドの里親になったのは、
スター(ロビン・ライト・ペン)という独身女性だった。
アストリッドの他にも2人の少年を養子にして熱心に育てている。
決して裕福な暮しではなかったが、スターはとても信心深い女性だった。
お祈りを欠かさず、毎週の教会通いを欠かさない。
元は酒浸りの堕落した生活を送っていたが、今は信仰によって救われたのだという。
アストリッドも、スターの勧めで洗礼を受けた。
宗教とは無縁に生きてきたアストリッドにとって、
その暮しは新鮮な安らぎに満ちた日々だった。

そんな中、アストリッドは収監中の母イングリッドの面会に行った。
イングリッドは、刑務所の中でも元気そうにしていた。
元々頭が切れて、気も強い。
他の囚人や看守を相手にしても、負ける人間ではなかった。
母と再会して泣きじゃくるアストリッドを抱き締めながら、イングリッドは力強く囁いた。
「泣かないの。私達はバイキングよ」
その時、イングリッドはふと娘が首に下げたロザリオに目を留めた。
「何それ?何でそんな物を身に着けてるの?」
アストリッドは、スターの勧めで洗礼を受けたことを説明した。
すると、イングリッドは途端に怒り出した。
「自分の頭で考えられる人間に育てた筈よ」
イングリッドは、神の存在など認めなかった。
信仰に生きるなど、自分を捨てた愚かな人間のやることだと考えていた。
短い面会時間が差し迫る中、イングリッドは娘に言い含めた。
「自分が何者か忘れないで、アストリッド。
あなたは、私の娘で完璧なの」
アストリッドは困惑していた。
里親に授けられた価値観が、実母に丸ごと否定されてしまったのだ。

アストリッドの里親であるスターには、交際相手が居た。
大工をしているレイ(コール・ハウザー)という男で、毎日のように家にやって来た。
当然ながら、アストリッドもレイとは毎日顔を合わせた。
レイは少々遊び人だが、決して嫌な人間ではなかった。
アストリッドにも優しかった。
だが、妻子ある身でスターとは不倫の仲だった。
アストリッドは、レイには少々複雑な感情を抱いていた。
何だか、日に日にレイに好意を持たれている気がする。
それを感じているのは、スターも同じだった。
レイの気持ちが、自分から離れて若い娘に移ってゆく。
そう考えたスターは、次第にアストリッドに刺々しい態度を取るようになっていった。
そして、レイとも毎晩のように喧嘩を繰り返すのだった。
アストリッドは、2人の喧嘩が始まると寝床の中で耳を抑えて終りを待った。
今夜も2人の怒鳴り合いが聞こえてくる。
「小悪魔とやってるんでしょ。認めなさいよ。寝たんでしょ。小悪魔に思い知らせてやる!」
絶叫が止んだ後、アストリッドの部屋に錯乱したスターが押し入った。
次の瞬間、アストリッドはスターに拳銃で撃たれて意識を失っていた。

アストリッドは、病院のベッドで意識を取り戻した。
幸い命に別状はなく、数日の入院で済む軽い怪我だった。
しかし、事件は警察沙汰になった。
スターとの養子縁組は解消となった。
アストリッドの身柄は、待機児童施設に引き取られることになった。
そこは、里親待ちの孤児たちが共同生活を送る寮のような施設だ。
アストリッドは、そこで自分の髪を切った。
ブロンドの長く美しかった髪を、ナイフで無造作に切り落とした。
トラブルの原因は、自分の美貌にあるのではないか。
美しくしているから、男を惑わすのではないか。
アストリッドは、折角引き取ってくれたスター一家を崩壊させてしまったことに責任を感じていた。

施設の生活で、アストリッドは自分から友達を作ろうとはしなかった。
自由時間になると、1人で絵を描いて過ごした。
そんなアストリッドに、ただ1人話し掛ける少年が居た。
ポール(パトリック・フュジット)という漫画好きの少年だった。
アストリッドは、何度か話すうちに段々ポールのことが好きになっていった。
共に絵を描くのが好きで、不幸な境遇で育った生い立ちもよく似ていた。
自然に意気投合出来た。
ポールは、将来漫画家になるのが夢なのだという。
そんなポールに、アストリッドは漫画店へ連れて行かれた。
そこで、色々な漫画を見せられた。
遊園地に行くと、ポールはスケッチブックを開いて写生を繰り返した。
アストリッドも、その横に並んでスケッチした。
アストリッドは、ポールのことも彼が描く絵も好きだった。
この人には絶対に才能がある。
そう思えた。
そこで、アストリッドは刑務所の母イングリッドにポールの絵を見せに行った。
芸術に理解あるイングリッドなら、ポールの才能を認めてくれるに違いない。
しかし、その反応は素っ気なく冷淡なものだった。
「この類じゃ悪くない。漫画ね」
特に興味なさそうにスケッチブックを一瞥した後、イングリッドは辛辣な一言を娘に投げ掛けた。
「優しくしてくれるからって身を預けるのは危険よ。
人間は誰だって孤独なものなの。
それより自分を突き詰めなさい。他人なんて邪魔なだけ」

数日後、アストリッドに新たな里親が見つかった。
施設を出ることになったので、ポールとはもう会えそうにない。
アストリッドはポールとの別れを惜しんだ。
別れ際、ポールはアストリッドにこう言い残した。
いつかの漫画店に手紙を預けておくから、取りに行って欲しい。
アストリッドは、それを心に留めながら新たな里親の家に向った。
今度の里親は、クレア(レネー・ゼルウィガー)という裕福な女性だった。
元は女優で、夫はテレビ番組を制作しているという。
気さくで芸術に理解があり、アストリッドは自然に心を開くことが出来た。
アストリッドにとって、クレアは母というより姉のような女性だった。
クレアの夫・マーク(ノア・ワイリー)は、仕事が忙しいので中々家に帰って来なかった。
たまに帰って来たかと思うと、すぐにまた仕事と称して出て行ってしまう。
アストリッドとクレアは、殆ど豪邸の中で2人暮しだった。
そんなある日、アストリッドはクレアと刑務所の母・イングリッドが文通していることを知った。
アストリッドは、妙な胸騒ぎを覚えていた。
クレアは優しい性格で、それが故に精神的に脆い。
逆に、イングリッドは気が強くて激情家だ。
混ぜてはいけない。
そんな予感がした。

後日、アストリッドはクレアと共に刑務所のイングリッドへ面会に行った。
娘の里親に是非会いたいという、イングリッドのたっての希望だった。
イングリッドは、表層的にはクレアに友好的だった。
しかし、言葉の端々で相手を突き刺すことを忘れなかった。
気の弱いクレアは、言い返すことも出来ずにただ調子を合わせるだけだった。
アストリッドは、2人の会話を困惑しながら見守った。
イングリッドは頭が切れる。
クレアからそれとなく身の上話を聞き出すと、弱点を次々把握しているのがよく分かった。
アストリッドは、母が時に攻撃的になるのを知っていた。
何とか割って入ろうとすると、
イングリッドは大人の話があるから2人にして欲しいとアストリッドを遠ざけてしまうのだった。
その後、2人が何を話したのかは分からない。
だが、それを契機にクレアの中で確実に何かが変わっていた。

その夜、クレアはマークと大喧嘩になった。
クレアは、マークが浮気を繰り返しているのをずっと我慢して来た。
しかし、表面にはそれを出さずに良好な夫婦仲を演じて来た。
それが、この日はマークに猛然と食って掛かったのだ。
マークはそれで悪びれる男ではなかった。
逆にクレアを罵り返すと、さっさと家から出て行ってしまった。
翌朝、アストリッドはクレアが寝床で冷たくなっているのに気付いた。
クレアは、薬を飲んで自殺していた。
怒ったアストリッドは、再び刑務所のイングリッドに面会に行った。
そして、もう2度と会いに来ないと絶縁宣言を突き付けるのだった。

こうして2つの里親家庭が崩壊した。
アストリッドは再び施設に戻された後、今度は自分で里親を選んだ。
新しい里親は、ロシア移民のレナ(スヴェトラーナ・エフレモヴァ)という女性だ。
一目見てガラの悪そうな身なりだったが、アストリッドは敢えて彼女を希望した。
アストリッドの心中は、もはや破れかぶれであった。
レナは、アストリッドの他にも多数の養子を取っていた。
裕福だからではない。
それで得られる補助金が目当てなのだ。
レナは生きるためなら恥も外聞もなかった。
富豪のゴミ箱を漁ってまだ着られる衣服を見つけると、
それをバザーで売り捌いて日銭を稼いだ。
アストリッドの衣服も、容赦なく売り払われた。
そんな暮しに付き合っていくうちに、アストリッドも日に日に変わっていった。
ケバケバしい化粧を覚え、酒や煙草が当たり前になった。
いつしか、体中が刺青だらけになっていた。
その身なりは、移民街の少女そのものだった。

そんなある日、アストリッドの元に弁護士・スーザン(カリ・ロチャ)が訪ねて来た。
イングリッドの上訴審を担当するという。
要件は、その裁判でイングリッドに有利な証言をして欲しいというものだった。
それを受けて、アストリッドは絶縁中のイングリッドの元へ面会に行った。
アストリッドには、母に会って確かめたいことがあった。
それは、アストリッドの父についてだった。
物心付いて以来、アストリッドは父について何も聞かされて来なかった。
何故自分は片親なのか?
アストリッドの問掛けに、イングリッドは「傷付くわよ」と念押しして1つ1つ答えていった。
アストリッドの父・クラウスは、生後半年で失踪した。
別の女に走ったのだ。
そして、イングリッドもまた母親の自覚を欠いていた。
赤ん坊の世話に疲れたイングリッドは、
アストリッドを子守に預けたままメキシコまで遊びに行った。
戻ったのは1年後だった。
「戻って来た時、あなたは私を覚えてた。
私を見て手を伸ばしたの。ずっと待っていたみたいに」
アストリッドに当時の記憶はなかった。
しかし、母に置き去りにされるのがずっと怖かったのは覚えていた。
その理由が今分かった。
父は、アストリッドが8歳になるまで会いに来なかったという。
イングリッドは、もう手遅れだと父を追い返していた。
それを聞いたアストリッドは、母を怒鳴り付けた。
「私は会いたかった。ずっと思ってたわ。決めるのは私の筈よ!」
アストリッドは、母の魔を感じていた。
母がビリーと交際していた時も、いつか殺すに違いないと思っていた。
面会時間がもう残り少ない。
最後に、アストリッドは母に頼み事をした。
「偽証なんかさせないで。こんな私は嫌と言って。
一生を犠牲にしてくれれば、私を取り戻せる」

裁判の日、アストリッドは法廷の廊下で自分が呼ばれるのを待った。
しかし、結局呼ばれず終いで裁判は終った。
アストリッドは、弁護士スーザンに事情を聞いた。
イングリッドが娘の証言を断ったのだという。
エゴイスティックなイングリッドが、最後に見せた親心だった。
アストリッドは、これで自分が母の重荷から解放されたことを悟った。

それから2年が過ぎた。
アストリッドはニューヨークに移り住んでいた。
ポールと再会し、今は同棲している。
イングリッドは獄中で創作活動を続け、今では個展を開く程だという。
アストリッドは、母の荷物を整理しながら思った。

『どんなに私を傷付けても、どんなにメチャクチャでも、
母は私を愛してる』

アリソン・ローマン:ホワイト・オランダー_[読売テレビ]_アナログ

<ホワイト・オランダー:関連作品>


テーマ:洋画 - ジャンル:映画

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